経済学部 国際経済学科
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経済学部 国際経済学科
「公務員の仕事とキャリアを学ぶ」をテーマに、公務員コース?キャリア講座が開催されました。
当日は、本学卒業後に自治体で活躍されている山口総太さん、坂根翔さん、そして今年度内定を獲得した経済学科4年生の松平七瀬さんが登壇し、これから就職活動を控える在学生に向けて、公務員としてのキャリアや就職活動で意識すべきポイントなど、具体的で大変参考になるお話をしてくださいました。
舟屋や丹後ちりめん、ぶりの養殖で知られる京都府伊根町役場に勤務されている山口さんは、入職1年目の経験や大学生活、就職活動、そして伊根町を志望した理由などを語ってくださいました。
大学時代は、コロナ禍の影響を受けながらも、1年生ではリモート授業の中で一人の時間を大切にし、2年生では学生自治会や成人式実行委員として活動。3年生から本格的に就職活動を開始し、企業説明会やインターンシップ、民間企業の面接にも挑戦しながら経験を積まれたそうです。

公務員試験では「最初から志望先を絞りすぎないこと」を意識し、民間企業も含め25社を受験。上手くいかない時には友人に相談し、他大学の公務員志望学生とも情報交換を行いながら対策を進めたとのことです。
伊根町を志望した理由としては、町の施策への共感、生まれ育った地域への思い、そして小規模自治体ならではの幅広い行政業務に魅力を感じた点を挙げられました。
地域整備課では、農林水産に関わる幅広い業務を担当しており、獣害対策や条例改正、舟屋を守る高潮対策、さらには広報即嗨比分で着ぐるみを着ることもあるなど、町役場ならではの多様な業務に携わっていると紹介されました。
筆記試験では過去問演習が最も効果的であり、面接では「素直に、自分の言葉で答えること」「なぜ公務員なのか、なぜその自治体なのかを明確にすること」が重要であると強調されました。
坂根さんは、一度民間企業の内定を辞退した後、公務員を志した経験から、「上手くいかないことがあっても、将来どう捉えるかは自分次第」というメッセージを在学生に送ってくださいました。
大学生活では、コロナ禍でのオンライン授業の経験、趣味のバイクでの活動、ゼミナールや卒業論文などの学びを振り返りつつ、就職活動として市役所のインターンや説明会に参加。4年生6月に民間企業から内定を獲得したものの、「本当にやりたいことか」を悩み抜いた末に内定を辞退し、公務員の道に再挑戦されました。

加東市を志望された理由としては、ほどよい自然環境、子育て支援の充実、日本酒文化、若手職員が活躍できる風土などに魅力を感じた点を挙げられました。
現在は健康課で、ワクチンや献血対応、請求書処理、予算作成など幅広い業務に携わっています。入庁後は公務員倫理、DX、個人情報、手話、人権など多彩な研修を受講し、スキルアップにつなげているそうです。
公務員試験については、SPIによる教養試験、個別面接、集団討論、プレゼンテーションなど多段階の選考が実施されることが多く、それぞれの対策として、
?自己分析を深めること
?友人と評価し合い、客観的な視点を持つこと
?市の計画書や予算書を読み、自治体の方向性を理解すること
が重要であるとアドバイスされました。
最後に、学生へのメッセージとして以下の3点を挙げられました。
(1)デジタル化に適応する姿勢を持つこと(AIの活用など)
(2)さまざまな経験を積み、自分をよく理解すること
(3)人生には多様なルートがあるということ
公務員試験に落ちることや、志望していた自治体や民間企業に就職できないこともありますが、成功であったか失敗であったかということは、その後の自分が決めることであると、熱いメッセージを届けてくれました。
公安職を志望し、大阪府警察?京都府警察の内定を獲得した松平さんは、直近の就職活動の経験をもとに具体的な受験対策を紹介してくださいました。
部活動を引退した3年生10月から本格的に準備を開始。それまでは、公務員コースでの学びや過去問、キャリアセンターから提供していただいた教材などを活用しながら地道に勉強を積み重ねたとのことです。

松平さんは部活動をしていたため説明会に参加しづらい時期もあったようですが、その分、Webサイトやパンフレットを中心に情報収集を行いました。
3年生が終わろうとする3月からエントリーを開始し、Webサイトから必要書類をダウンロードして準備を進めました。
エントリーシートでは志望動機や自己PRを通じて警察官としての適性を評価されます。
その後の面接考査でも参考資料として使用されるため、提出内容と面接での受け答えに齟齬が生じないよう注意することが大切であると具体的なアドバイスをしてくれました。
また、警察官の採用試験は自治体によって内容が異なるため、受験する自治体の試験内容をしっかり調べることが重要であると強調されました。
遠方受験時の交通費?宿泊費など、見落としがちな費用面についても注意が必要であるとのことです。
教養試験では国語?数学?判断推理?資料解釈など幅広く問われるため、日頃の勉強の積み重ねが重要とのこと。
また、体力試験では一定基準を下回ると不合格となるため、ランニングや筋力トレーニングを日常的に行っていたと話されました。
最終的に大阪府警察?京都府警察から内定を得ることができましたが、育った地域への思いから京都府警察への入庁を決断したと述べられました。
講演の最後には、「エントリーした瞬間から勝負は始まっている。自分の可能性に期待し、強い気持ちで挑んでほしい」と後輩への力強いメッセージを送られました。
